nowayのブログ

人間関係はミニマリストなnowayな私が省エネに生きる様を面白くお伝えできたらと思って書いていきます。

言葉では伝えられない思いや気持ち云々って、単に言葉を使いこなせていないだけなんじゃないの?

本日営業車でラジオを聴きながら移動していると歌手が「言葉では伝えられない思いや気持なんかを音楽に云々」という意味合いの話をしていた。

よく聞くフレーズだよなあ、まあそうかもなあって思いながら流しながら聞いていたら携帯が鳴ったので車を止めて応対した。お客さん(商社)からだった。

 お客「〇日に試供品を貸出する件ですが」

私「それでしたら製品の納期が〇日に早められたので当日は納入品を持っていけますから、予定通り〇日に訪問します。貴社へは今朝そのようにお伝えしていたと思いますが。」

お客「ああ、そうだったんですね。実は、私はてっきり〇日は貸出品で対応するとばっかり思っていたものですからウンヌンカンヌン。」

私「ええ、ええ。(お前のその認識を私に伝える必要ある?)〇日に予定通り私が訪問して納品できますよ。」

お客「エンドユーザ様もこんなに早く発注いただけるなんてね!で、いつ訪問されるんですか?」

・・・・・・・・・・("^ω^)・・・

電話を終えた私はいら立ちを抑えるために、肺の中に貯まった空気をゆっくりとながーく吐き出す、これは怒りが静まる良い方法。

この電話のやり取りで私が得た教訓は、人は自分の話したいことだけを話し、相手からの言葉は求めていないということ。私の声は相手の鼓膜を震わせたはずだ。しかし相手の脳内で適切に処理されなかったのだろう。

私の滑舌が悪かっただろうか?いや、少なくとも私は日時程度を伝えることが困難なほど滑舌悪くないはず。がんばえー俺。訪問日は〇日、と2回は相手に伝えたはず。あと1回言うべきだったか?いや、回数の問題じゃないような気がする。

口語で話すから駄目だったのか、古文調で話したらよかったのか?そうすれば多少耳に残って意味を頭で考えるから伝わるか?「〇日、予定通り我がとぶらひて納品せらる」とか?バカか。

などなどと詮無いことを考えて車を再始動させて走り出す。

そして表題の件に疑問を感じたわけだ。

ラジオの言いたいことは分かる。すごく共感できる。限られた言葉の中では、微妙なニュアンスは伝えきれない、だとか、言葉にすると感動や勢いといった瑞々しさが損なわれるといったことだよね。わかるよ、うん。

でもさ、言葉では伝えられない、という言葉を便利に使いすぎて無いだろうか。

今回の私の仕事の電話なんか、事実をただ伝えるだけ、であり解釈の余地もない業務的な内容であった。それさえ言葉が伝わらなかったわけだ。

あれ?、だったら表題のとおり、言葉では伝えられないってことじゃないの?って思ったあなた、ちょいと違う。最終的には伝わっている。伝わるのに時間がかかっただけ。「〇日」という2文字を私が根気強く一生懸命に相手に伝えたからね!

だから、伝えたい、でも伝わらない、言葉では伝えられないよねー、っていうのは早計でしょう。あきらめ早すぎでしょう。

伝えたい「発信者」と、伝えられる「受信者」の双方が存在して「伝わる」わけだ。言葉では伝えられない、っていう言葉は発信者側の勝手な言い分だし、受信者側の理解力を舐めてもらっては困るわけ。伝わらないってどうしてそう思った?

ラジオでは楽曲の内容を、言葉、音楽、ライブでの表情や雰囲気作り等をトータルして「言葉だけでは伝わらないから八方手を尽くしてファンに伝える」という内容だった。

非言語イメージをファンに伝えるというのなら、上記の手段はいいのかもしれないけど、言葉では伝えられない思いや気持ちって割と言語イメージじゃないの?

いやそれはおいておいたとしても、その伝えたいものを、音楽やライブの雰囲気と言った解釈がどうにでもなるものにしてしまったら、イメージが分散しすぎてファンは勝手な解釈をしてしまうんじゃない?そうなるとますます伝わらないんじゃない?

そういうことがグルグルと頭の中を駆け巡った。そして気が付いたわけ。ああ俺は、こういうことを言う奴が大っ嫌いなんだなって。伝えたいことなんてないんじゃないの?ははーん?さては伝えるつもり無いな?ライブやりたいだけちゃうんか。

だから適切にこう言え「我は言葉をうまく伝へられざるため、案を音楽や雰囲気に表現して皆様に伝えたいと思ひたり。また、さることに我自身の歌いたしといふ欲求も満たさるればなり。つきてはご興を持ちてたまへし皆様にはいかにもライブにご参加たまへられば幸いなり。」潔いなあ。ライブ絶対行くよ俺。でも絶対女にはモテないよな、こんな奴。